ふかしぎ

チラシの裏

職場のいじめ

職場でいじめが起こっている。

標的は40代の女性だ。関わっているプロジェクトからどんどん業務を外され、担当を降ろされている。

 

「本件担当を外れていただきます。今後一切の情報は共有しません」

 

そうチームメンバーから告げられ、一方的にシャットアウトだ。社会人としてあまりにもひどい対応のように見えるが、彼女にも原因がある。

 

彼女は再三忠告されても仕事を覚えない。ミスを繰り返し、トラブルを招く。不注意、理解不足、手際の悪さ....あらゆる方向から事態をめちゃくちゃにする困った人なのだ。

 

壊滅的に説明能力がなく、何を言っているのかわからない。話が脈絡なく飛び、言い出しと結論はいつもずれている。段取りも組めないので関係者の交通事故も頻発。本人が良かれと思ってやることは基本的に周りにとっては大迷惑。むしろ仕事を増やす有様だ。


こんな状況が数年続いた。他部署からもクレームがきている。

 

彼女があけた穴をどうするかというと、他メンバーが総動員してカバーすることになる。負担を押し付けられて、ひどい人だと深夜0時すぎまで残業していたりする。

 

そんな時でも彼女は一切あやまらない。彼女さえしっかりしていればという局面でも、決して非を認めず、謝罪せず、口を開けば言い訳を並べてごねる。

 

〇〇さんがやる作業だと思っていたので..

××さんはそうは仰っていなかったので..

△△さんの手には余ると思ったので..

 

これではいい加減やってられない。チームメンバーも限界がきたというわけだ。

 

 

 

「こんな形で担当を外すのではなく、ちゃんと口頭で説明してください」

 

業務から外された彼女からの抗議だ。正直どの口がそんなこと言えるのという感じだ。事情を聴くために彼女はメンバーを招待してミーティングを試みたが、全員から辞退されていた。

 

オープンなチャットスペースでこれらのやり取りが公開されていて、自分事ではなくとも心が痛くなる。だけど私にできることは何もない。

心のよりどころは、母を恨むこと

「親子間のトラブルは、100%親が悪いのよ」

 

義母はそう言い切った。

 

夫は次男だが、神経質で頑固な長男は3兄弟の中でも特に問題が多いようだ。中学生・高校生の時に周りと馴染めずいじめにあったり、社会に出ても職場で浮いてしまって仲間はずれにされ、人間関係が原因でたびたび転職を繰り返している。

 

気難しい長男は、家族の間でもどう接していいかわからない存在になって腫物扱いされている。

 

荒れていた時期に母親に暴言を吐いたこともあるらしい。

 

「親のせいで俺の人生はめちゃくちゃだ!」

 

その時の息子の言葉に義母は大変ショックを受けた。

 

「もっと私が母親としてもっとちゃんとフォローしていたら、長男の人生はちがっていたのに。長男はかわいそうだ、私が未熟で、ちゃんとしなかったせいで・・」

 

これが義母の口癖になってしまった。

なぜか私に会うと、いつも目を赤くして自身の育児懺悔をする。次男の嫁である私に長男の懺悔をされても、正直困るのだが・・

 

「親子間のトラブルは、親が100%悪いからね」

 

この言葉、家族の話になった時にいつも決まって義母が言う。離婚家庭にも関わらずしっかりまともに育った私を褒めるニュアンスで言ったように思う。

 

子供はなにも悪くない

すべて親のせい

 

この「100%」という語気の強さが気になる。

優しいようでいて・・圧を感じる・・

 

 

話は少し変わるが、義母は実母である祖母と仲が悪い。

 

とても自分勝手な困った祖母だったようで、さんざん振り回されたそうだ。葬式でも涙は出ないかもしれない、とこれまた口癖で義母がよく言っている。

 

ここで先ほどの義母の言葉を借りれば、義母は祖母を100%恨んでいるということになる。だって、親子間のトラブルは親が全面的に悪いんでしょ?

 

親が100%悪いという言葉・・義母はたぶん、私を見て言っていない。その後ろに見える昔の非力な自分に向けて言った言葉だったのだ。
 

親に恵まれなかった自分を私に投影してあわれんでいる。私が自分と同じ「かわいそうな子」であって欲しい、被害者友の会の一員であって欲しい、無自覚なところの本心はそんなとこだろう。

 

「無力で非力な子供」を「かわいそう」とあわれむ自分の母性に酔っているのだ。

 

私は「親がめちゃくちゃでも、子供は幸せになれる」と義母に言ったことがあるが、義母にとってはそんなふうにたくましく生きる子供像など必要ないのだ。

 

 

母親を恨むことを心のよりどころとしているのは他でもない義母自身だ。

 

こどおばはターゲティングすらされず

会社で新サービスを立ち上げるにあたり、どんな客層をターゲティングするか話し合いになった。

 

年収500~700万のミドル層と、年収1,000万以上稼げるハイクラス層では考え方や価値観、文化や生活圏も全くちがうと思います。

 

という意見が出た。全くだ。ミーティングの出席者一同うんうんと頷いて異論はなかったた。

 

私も、ふと自分の関係者に思いを馳せる。

まず、こどおばの友人。

 

....ぶっちゃけ実家暮らしはターゲティングすらされない。回せる資金のスケールが小さすぎて、資本主義社会の顧客というくくりにおいては最下層に位置する。無価値に等しい。

 

実家暮らしをターゲティングしたサービスなんて、引きこもりを親元から引き離す自立支援の団体とか、ワンルーム物件を売りたい不動産業くらいしか思い浮かばない。

 

前職の後輩。

見た目は地味子ちゃん、とても優秀な子だった。だが性格は悪く、周囲の人間を見下しているのが露骨にわかる子だった。私が職場を辞めたあと彼女もすぐ転職したようで、次の職場は年収700万を超える外資企業だそうだ。

 

20代でそれだけ稼げたら後輩ちゃんは将来ハイスクラスは間違いなしだろう。こどおばとは裏腹に、こういうハイクラスなペルソナ像はターゲティングされやすい。潤沢な資金源をもつ後輩ちゃんのような人物が、1円でも多くお金を落とすようなサービスは市場にひしめき合う。

 

人の価値は年収だけでは測れないが、改めて実家暮らしこどおばの市場価値の低さを実感した。こどおばの友人のような非正規の処女は、社会からも異性からも求められずこれからも生きていくのだろうか。置いてけぼりで虚しくはないのだろうか。

リモートワークの快適さの裏で失ったもの

2023年5月にコロナが5類感染症となったことを受けて、世間ではいよいよ日常が戻ってくると沸き立った。社員のフルリモートは解除され、各企業、出社せよの大号令がかかる。 

 

これと同時にオフィスから離れてしまった社員の原点回帰を願い、一人一人の出社率の管理に躍起になった企業は少なくない。

 

私の前職も例にもれず、役員会議でも毎度社員の出社状況について議題が上るようになった。コロナが明けた後もリモートワーク制度は完全に廃止されないまでも、上限回数以上の利用は口を酸っぱくして注意された。

 

「出社率の低い社員は〇〇さんと、××さん・・・」出社を管理するエクセルは相互監視の目にさらされ、出社の日なのに半日しか会社に滞在してないと、ここぞとばかりに他の社員から指摘をくらう

 

私はここで会社と温度差が生まれてしまった。果たしてここまでして必死に管理すべきことなんだろうか。役員会議で特定の社員の名前まで出し、出社率の是非を論じる会社の上層部にほとほと呆れてしまった。どうやら他に議論すべきことはないらしい。出社以外はサボり。いかにも昭和脳な会社に将来性は感じられなかった。

 

結果、私は転職してしまった。

リモートワークは快適だったが、その制度の裏で会社への忠誠心を失ってしまったようだ。リモートワークとの付き合い方は会社の将来性を炙り出す。

 

今でもこの選択は間違ってなかったと思う

 

 

ついにこどおばが動き出した!

実家暮らしのこどおばの友人が、ついに出会いを求めて動き出した。

 

先日恋活パーティーなるものに出向いたらしい。そのパーティーでは男女が2人1組でペアになり、5分ずつトークタイムを設けてローテーションのようにまわる、いわゆる回転寿司形式だったようだ。

 

私はてっきりこどおばはこのまま実家から出ず、彼氏が欲しいと言いながらどうせ何も行動は起こさないと思っていたのでかなり意外である。

 

来月は団体で水族館に行くイベントに申し込んだらしい。これまでこんなに積極的に動いている彼女は見たことがない。本気度が伺える。

 

 

婚活界で有名な菊乃さんのコラムに、子供おばさんについて以下のように言及されていた。

 

本人は悪いことをしているつもりはない。本人はただ「変わらなかった」だけ。通知表や徒競走で自分がクラスで何番目がはっきりわかる学生時代とはちがい、社会に出たら誰からも注意されず、本人すら気づかず、周囲に遅れをとってひっそりと落ちこぼれていく。

 

めちゃめちゃ腹落ちした。ひっそりと落ちこぼれていくという表現が恐怖だ。本人が成長を望まない限り、社会に出たらあっという間に周りに取り残されてしまう。

 

果たしてこどおばの友人の快進撃は始まるのだろうか。

 

こどおばに紹介の話を持ちかけるが

こどおばの友人と夫の同僚を引き合わせることになった。

 

現在スケジュール調整中である。11月になりそうだ。これについて思うことはいろいろある。まず率直にお相手には申し訳ない。友人はお世辞にも魅力的な女性ではない。30半ばにもなって実家暮らし、非正規、処女でこどおばと三重苦だ。性格は素直だが年齢不相応に幼い。貯金もない。顔面も美人という部類ではない。

 

友人のくせに酷い物言いだが、スペックがものを言う婚活市場。昔のよしみで付き合っているが改めてこどおばを査定すると好条件ではないことは自明の理だ。

しかし夫の同僚も絶賛婚活中で、今回向こうからのプッシュもあり実現することとなった。積極的な姿勢は素晴らしい。

 

どこでもそうだと思うが、私の周りで紹介したいと思える女性はみな結婚した。独身の友人といえばこのこどおばしか残っていない。

当の本人は「その人、たくさん婚活してるんでしょ!?いろんな出会いの場に行ってるだろうし、これまでどんな女がいたか聞いてみたい!」と言っていた。愕然とした。そうじゃないだろう。すでに的外れで嫌な予感しかしない。

自分を知ってもらい、相手を知り、お互いタイプではなかったとしても巡り合わせに感謝をし、せめて友人として交遊し横展開していかねばならない。彼氏が欲しいのなら当然の動きだ

 

まるで高校生のノリから成長していない。婚活たくさんしてるんでしょ!?どうですか!?なんて初対面で聞けないことすらわからないのだろうか。自分も彼氏が欲しいくせに、どこか他人事で小馬鹿にしてる感が拭えない

 

相手(夫の同僚)が子供を望んでいることをこどおばには伝えている。「それでもいい!異性の友達として仲良くなりたい」と言ったのはこどおばだ。とはいえ内心完全に対象外としたのだろう。恋愛の線はあきらめたが男性と楽しくお喋りはしたいので割り切って内輪ノリで楽しもうという魂胆だろう

 

「いきなりぶしつけに質問したりするのはやめて、お互い初対面なんだから、何も聞いてない体で少しずつ親しくなっていこう」と提案すると、「え~私のことは何も聞いてないのかぁ。まったく知らない人と話すのは苦手だからなぁ・・」と尻込みした

 

男と話したいし、彼氏も欲しい。

でも初対面で自分から何を話せばいいかわからない。

気を遣うのも億劫だからお膳立てして欲しい

 

本心はこんなところだろう