ふかしぎ

チラシの裏

中瀬ゆかりの面白さ

大学生の頃から中瀬ゆかりを敬愛している。

 

きっかけは、毎日欠かさず観ていた5時に夢中の出演者の中で、ひときわ目につくコメンテーターだったからだ。

 

一目惚れだった。見た目のインパクトもさながらコメントの内容はわかりやすく知性とユーモアに溢れており、かと言ってお高くとまってなどいなく、むしろ口が悪く下ネタに興じる一面はとてもチャーミングだ。

 

悲しい出来事やシリアスなニュースに対するコメントは慈愛に満ちており、仕事に対する姿勢は誠実そのものである。キャリアとしては新潮社出版部の部長としてリーダーシップを発揮している。昭和時代なんて今よりずっと女性の役職者への風当たりは強かったと思うが、中瀬ゆかりが昔の苦労話をしているところを見たことがない。(少し年上だが安藤優子は"私たち世代の女性たちは男性以上に頑張った。時には女という武器も駆使して"なんてよく豪語していた)

 

友人思いで面白く賑やかな人柄なため交友関係も広いようだ。もちろん編集者という職業柄というのもあるのだろうが。愉快なおばちゃんそのものではあるが人を傷つけることは言わない敵をつくらないバランス能力も素晴らしい。

 

私の目指すおばちゃん像はまさにこれだと思った。夫や周りの男性からは止められるが、私は中瀬ゆかりがどの中年より格好いいと思う。50代はこんなふうに駆け抜けたいなんて思った。

 

女性も若さを失えば美しくもなくなり、1人の人間になる。残るのは生き様だ。死ぬまで何かに夢中になって、できれば中瀬ゆかりのようにキャリアを突き詰めていきたい。おばちゃんでも毎日忙しく過ごしたい、仲間に囲まれていたい、エネルギッシュに楽しく過ごしたい。

飲み会でうるさい人

先日職場の飲み会に行ってきた

 

6人テーブルの端っこに座った。このテーブルにえらいやかましい男女のペアがいた。彼らは同じ部署らしい。女性がとにかく男性をいじる。男性が仕事中居眠りしてることをバラしたり、タイプの女性を答えたがらないことを皆の前で冷やかした

 

正直うんざりだ。2人の内輪ノリに付き合わなければならないのがとってもダルいし内容もどうでもいい。内輪のいじりで笑いを取ろうとするのは稚拙だ。楽しいのはいじっている本人だけだろう。

 

もう1人うるさい男性がいた。彼はマウントとる系のうるささだった。前職で同僚のドイツ人と英語でやり取りしていたことや、現在婚約して入籍を控えている彼女がいることなど得意げにペラペラ喋っていた。頼んでもないのに婚約者の彼女の写真を披露していたが、案の定たいして可愛くなかった。

 

初対面の人が多い集まりだったので無理に盛り上がる必要はないのに。馴染みでもなければドッカンドッカンいくはずもない。普通に自己紹介をしてお互いを知り、普通に会話を楽しめばいい。

普通にしていられないのは自信のなさの裏返しか。

 

 

夫の秘密

夫が毎晩のようにオナニーをしている。

何故知っているかというと、ゴミ箱にその回数分だけ雪だるまが痕跡を残しているからだ。

 

ある日女の勘でしていることに気づき、不在を見計らって夫の部屋のゴミ箱を観察するようになった。頻度も知りたくなったので、しばらく連日計測したところ毎晩寝る前の儀式的に行っている事実が判明した。

 

これに対する妻の心境は複雑である。なにせ結婚2年目、まだまだ新婚だ。セックスを卒業して各自で楽しむスタンスに突入するのはいくらなんでも早過ぎないか。いや、いずれ熟年夫婦はレスになるのなら、早いも遅いもないのだろうか。

 

ここで妻側に対するアドバイスとしてよく言われる「いつもとちがう下着をつけてみて」「淫乱に大胆に誘ってみる」と突然様子がおかしくなる振る舞いには効果がない。下着や態度が変わったとて中身はいつもの見慣れた妻なのだ。本質が変わらなければ辿る結果は同じだ。

オナニーを禁じるのもちがう。そんな独裁的なやり方で相手に制限をかければ、下手したら信頼関係まで崩しかねない。男性の射精は生理現象なのだから止められない。女性に生理を止めろと言われても無理なのと同じだ

 

共同生活していれば妻が女性として見られなくなるのは避けようがないことだ。それはお互い様で、私も夫を男性として見なくなる日も近い。

 

難しいことだがここは抗わずに別の策を考えることにする。 

 

 

 

 

紹介できない人

私のこどおばの友人を夫の同僚に紹介する話が一時期持ち上がっていたことがある。

 

しかし結局、その紹介の話は流れてしまった。話をなしにしたのは私だ。このこどおばを紹介したら夫の同僚に迷惑がかかると判断したからだ。こどおばの友人には申し訳ないが、こんな女性を紹介して!と夫の社内での評判にも影響することを危惧した。

 

なにせ実家暮らしの35歳、家事能力なし、非正規パート勤め、処女、貯金なし。こんなスペックでは闘えない。よほど美人であればちがったかもしれないが、残念ながらそうではない。 

 

スマホのマップ検索も使えない彼女とのデートで苦労するのは男性側だ。実家のくせに貯金もないので資金面でも宛てにならず、男性と合体した経験もないためしばらく夜の生活については教育必須だ。男性側がこどおばと付き合うメリットがまるで見当たらないのだ。

 

本人の御相手への希望はこうだ。

・真剣に交際したいが他人と暮らすなど想像もできないしきっと無理

・子供は望んでいない

・体だけの関係や遊びの関係はいや。あくまで誠実なお付き合いがよい

・そうは言っても結婚が絶対嫌という訳ではなく、関係性のゴールは二人で考えていきたい

 

まるで何が言いたいのかわからない。地に足ついていないとはこのことだ。明確なゴールもなく計画性もない。

 

今、こどおばは異性の出会いに飢えている。真剣に付き合える彼氏が欲しいようだ。受け身で人任せな彼女にしては珍しく、私に何度か紹介のセッティングを促してきた。

 

だが、やはりそうはいかない。私自身彼女を誰かに紹介したいと思えないのだ。どうか魅力的な女性になって欲しい。周りが放っておかないような魅力溢れる女性に...

 

「相手に安心して付き合えるような女性になりたい。悪いようにはしない」

彼女は決意固くこう言った。生活能力ゼロの女性相手に誰も安心はしない。こどおばのシンデレラストーリーはまだまだ遠い。

空気ヒエヒエな女子会

前職の人たちで開催される女子会の件でごたついている。

 

65歳独身で母親の介護をしている契約社員の気まぐれで発足する今回の女子会。独身・既婚・子持ちとさまざまなバックグラウンドをもつ6人の女性たちがメンバー招集された。

 

この女子会、実情は65歳のおばちゃんが上長(男)抜きで女だけで愚痴大会やりたいという目論見だ。

露骨にメンバーを選ぶという作為的な下心と、退職者集めてまでやるんかいという突っ込みは前回の記事をご参照いただきたい。

 

40歳の子持ちの主婦が招集されたメンバーの中にいる。その主婦は3人の子持ちなので、今回はきっと遠慮するだろうと私は思っていたのだが予想は裏切られた。

 

「小学生の子供2人も一緒に連れて行ってもよいでしょうか?」

 

まさかの条件つき参加を申し出たのだ。

まず、大人のおしゃべりの場に子供がいると全く盛り上がらないという事実は明確に提示しておきたい。これは特に女性の間では暗黙の了解なのかもしれないが、大人の楽しみは大人だけでという掟がある。

 

主婦の条件付き参加の提案に(それはちがうだろ)と苦虫を噛み潰した顔で私はCCから覗いていたが、幹事の65歳契約社員の返信にさらに驚いた。

 

「承知しました。お子様同伴大丈夫です。でも私はママと一緒にお子様たちとゆっくりくつろげるお店を知らないので、お店選びは●●さん(主婦)にお願いします。」

 

いやいやいやいや!!CC全員から総突っ込みが聞こえそうだ。全然承知してないではないか!お前がやりたいと言い出したんだろう!?幹事が日取り・店選びともに丸投げとは何事だ!?まさかの非常識な返信に、私は心から欠席しておいてよかったと胸をなでおろした。(私は最初から嫌な予感がしたたため欠席)

 

こんなやり取りが事前に行われた女子会など楽しいわけがない・・

 

幹事に丸投げされた後、子持ち主婦からの返信はまだない。きっとご主人に相談でもしているのだろう。気の毒に。

 

まず、主婦は初動でミスを犯した。こういう時は子供も一緒になどと申し出ず、むしろ子供を言い訳に欠席するのが賢明な判断だった。(周りは全員子なしなのだし)

だいたい、65歳の独身女性が愚痴りたいトピックなんて仕事の不満と親の介護だと想像にかたくないはずだ。子供に配慮するなんて一番無縁で、むしろ対局にいる人物ではないか。そんな人物が主催の女子会なのだから、そこは空気を読むべきだった。

 

どうなることやら。

また進捗あればレポートしたい。

自己中心な人間はどこまでも

先日行われた送別会に65歳の契約社員の女性が来ていた。私は勝手ながらこの女性はこどおばの友人の末路の姿だと想像している。以降そう思うエピソードを書いていく。

 

65の女性は独身で、今は実家で高齢の母親の老老介護をしている。歳のせいかとても愚痴っぽい。酒が入ると特にひどくなり、親の介護のストレス発散、他の社員の愚痴を延々吐き続ける。周囲は頷くことしかできず、しかも同じ話を延々と繰り返すのだ。気づけば喋ってるのはその女性だけというのが弊社のお決まりのパターンだ。

 

話の内容も致命的に空気が読めない。自分の高齢の母親を揶揄し「不謹慎だけど母が存命の間はやりたいことも我慢だわ~!」と言って周りの空気を凍らせた。不謹慎な身内ネタに周りはどうリアクションが非常に取りづらく困らせる。

 

送別会の翌日、その65歳の女性は「まだまだ話し足りないから女子会やろう!」と女性陣にメールを一斉送信していた。私の手元にももちろん届いていて、これはどうしたものかと返事を出しあぐねていた。

 

私含め退職者もかき集めて女子会招集とは、よほど身近に愚痴を聞いてくれる相手がいないのだろう。独身で家族もいないし介護している高齢の母親では話し相手にならないのだろう。

 

送別会の翌日にわざわざ女子会と銘打つ理由は明らかで、主催した部長(男)を呼びたくないからだ。男は話題を奪っていくので目の上のたんこぶということだろう。確かにジョークも寒く、ちっとも面白くないのに中心になりたがる部長だが、65歳の女性からしたら自分も聞き手に回らなければならず疎ましい存在なのだろう。しっかり全員分の飲食代をご馳走するから私としてはいいだろうと思うのだが。

 

このように我が道をゆく典型のような女性だ。自分の居心地の良さの追求に余念がない。周りからどう思われようが、あくまでマイペース。送別会の餞別のお菓子交換は1人だけ不参加だった。

 

話し足りないのはあなただけであってほかのメンバーはしっかりお開きモードだったはずだと思うのだが...

 

結局私は女子会はお断りした。新職場が忙しく今回は参加が叶いそうもないということにした。するとすぐに返事が来て、また時間が合う時に誘って欲しいとのことだった。とりあえずほっと胸をなでおろした

 

人に誘って欲しいのならば、それなりの振る舞いが自分も必要とは考えないのだろう。ただ欲望のままに喋り倒し、まだまだ付き合えということだ。一度メタ認知というものを教えてやりたい。悪いが私は御免だ...貴重な休みを割り勘で愚痴聞きに付き合いたくない。

 

こどおばの友人とは多くの共通点がある。きっと将来近い存在になるだろう。

 

 

 

 

 

どんどん嫌になるこどおば

昨日、前の職場の人たちが送別会を開いてくれた。1ヶ月ぶりに会った顔ぶれは相変わらずで、みんな元気そうで楽しい時間を過ごせた。

 

私が去った後の職場の様子を教えてくれた。犬猿の仲で有名だった社員同士は今でもケンカが耐えないらしい。前職はとにかくケンカが絶えなかった。いつもどこかで社員同士がよくぶつかっている。血の気が多い人が多かったのも今や笑い話だ。

 

送別会に来ていた後輩も、そんな環境に嫌気がさし私のすぐあとに転職した。転職先では昇給も叶い待遇も上がり満足いく結果だそうだ。他のメンバーは上司、先輩、仲良くしていた他部署の人など5人だった。

上司は自分はもう年齢的に転職できないと半ば諦め、他部署の人はリタイア後は海外移住もありかななんてみんなそれぞれ想いがあるようだ。

 

不満はあってもみんな毎日一生懸命働いている。給与や人間関係、業務にストレスを抱えつつも折り合いをつけて毎日頑張っている。

 

帰り道、こどおばの友人がよけい惨めに思えた。どうしても周りの人達と比較してしまう。周りに自立していて立派な人が多いほどこどおばの悲惨さが際立つ。

20代の後輩ですら大健闘なのに、30半ばにして非正規でのらりくらり親に甘えて自立しないこどおばはやはり不気味な図だ。ナンパ待ちにハマってる場合ではない。

 

このナンパ待ちに関しても段々イライラしてきた。私を誘いすぎだ。夜の街の遊び方を1度教えたらあとは独身同士で好きにやると思っていたが、相変わらず私としか行こうとしない。こちらから誘うならまだしも、向こうから何度も既婚の私を誘ってくるのは変だ。夫の了承を知った上で誘ってくるのだが、善意に甘えすぎだし今後寄りかかられても困る。何においても人任せのその姿勢に辟易している。