ふかしぎ

チラシの裏

こどおばはターゲティングすらされず

会社で新サービスを立ち上げるにあたり、どんな客層をターゲティングするか話し合いになった。

 

年収500~700万のミドル層と、年収1,000万以上稼げるハイクラス層では考え方や価値観、文化や生活圏も全くちがうと思います。

 

という意見が出た。全くだ。ミーティングの出席者一同うんうんと頷いて異論はなかったた。

 

私も、ふと自分の関係者に思いを馳せる。

まず、こどおばの友人。

 

....ぶっちゃけ実家暮らしはターゲティングすらされない。回せる資金のスケールが小さすぎて、資本主義社会の顧客というくくりにおいては最下層に位置する。無価値に等しい。

 

実家暮らしをターゲティングしたサービスなんて、引きこもりを親元から引き離す自立支援の団体とか、ワンルーム物件を売りたい不動産業くらいしか思い浮かばない。

 

前職の後輩。

見た目は地味子ちゃん、とても優秀な子だった。だが性格は悪く、周囲の人間を見下しているのが露骨にわかる子だった。私が職場を辞めたあと彼女もすぐ転職したようで、次の職場は年収700万を超える外資企業だそうだ。

 

20代でそれだけ稼げたら後輩ちゃんは将来ハイスクラスは間違いなしだろう。こどおばとは裏腹に、こういうハイクラスなペルソナ像はターゲティングされやすい。潤沢な資金源をもつ後輩ちゃんのような人物が、1円でも多くお金を落とすようなサービスは市場にひしめき合う。

 

人の価値は年収だけでは測れないが、改めて実家暮らしこどおばの市場価値の低さを実感した。こどおばの友人のような非正規の処女は、社会からも異性からも求められずこれからも生きていくのだろうか。置いてけぼりで虚しくはないのだろうか。